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冷え性が妊活に影響することってあるの？妊娠への影響や対策について

最終更新日：2024年6月17日

冷え性は、様々な理由で妊活に影響をおよぼします。特に基礎体温を測定されている女性にとって、体温の変化には関心が高いのではないでしょうか。女性のように月経周期に伴って基礎体温が変化するということのない男性の場合はどうでしょうか。今回解説する冷え性と妊活との関係は、女性の問題に限った話ではありません。男女に共通する冷え性の原因、起こりうるトラブル、そして対策することで得られるメリットについても詳しくみていきましょう。

この記事の監修者

2002年03月
金沢大学医学部卒業
2002年04月
金沢大学附属病院泌尿器科入局
2003年10月
富山市立富山市民病院泌尿器科入局
2013年10月
金沢大学附属病院助教
2014年11月
医療法人良秀会高石藤井病院医長
2019年04月
イースト駅前クリニック金沢院院長就任

資格

日本泌尿器科学会認定専門医

所属学会

日本泌尿器科学会

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目次※知りたい情報をクリック

1.【関係ない？】冷え性と妊活の関係について

2.睾丸の温度と造精機能との関係性

3.そもそも冷え性が引き起こされる原因

4.冷えに対する意識について

5.妊活において、冷え性改善は重要です。原因を理解し、対策していきましょう。

6.お近くのED治療専門クリニックを探す

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【関係ない？】冷え性と妊活の関係について

女性	月経不順などの悪影響あり
男性	明確な関係は不明

冷え性は免疫力の低下をイメージしやすいですが、女性の場合は卵巣機能が低下し月経不順の原因ともなりえるので注意が必要です

(※1、2)

睾丸の温度と造精機能との関係性

先述のように、男性の妊活における冷え性の関係性は不明です。ただしそれは体温が低下した場合の話であり、逆の場合は事情が異なります。「精子は熱に弱い」と言われることもあるように、睾丸の温度変化が造精機能に影響を与えるという報告もあるためです。

精索静脈瘤について

精索静脈瘤は、性腺静脈といって睾丸から腎静脈へ向かう静脈の血液が逆流することで生じる疾患です。静脈には逆流を防ぐ弁がありますが、これが十分に機能しないと本来は上の方に向かう血液が下の方に逆流し、その結果として精索が瘤のように膨らんでしまうのです。

「造精機能の悪化」や「精子自体の質の悪化」を引き起こしてしまうと、最終的に不妊の原因ともなりうるということです。
この原因については、「精巣内温度の上昇」や「酸化物質の増加」「低酸素状態」が挙げられますが、詳しい原因は解明されていません。

睾丸の正常温度は一般的に31～33度

精索静脈瘤は「睾丸の温度の上昇」が悪影響を与えていると考え、それに対する療法を取ることで治療を促す試みもあります。一般的な正常温度は31～33度ですが、静脈瘤,、停留精巣、熱発時はこれが1～6度ほど上昇します。睾丸の環境が37度を超える温度となってくると精細胞の増殖や分化に悪影響を与えます。

温度上昇へは「睾丸を冷やす」といった対策が取られることもありますが、有効性については明確にわかっていません。また、睾丸の温度と造精障害の関連については、必ずしも肯定的な見解ばかりとも限らない点もご注意ください

冷え性との関係

睾丸の温度上昇が造精機能に影響する可能性はご理解いただけたと思いますが、睾丸の温度と普通の体温が同じとは限りませんので、冷え性のような全身的な問題をがそのまま睾丸に当てはまるのか、となると少々疑問が残ります。

とはいえ、冷え性による血流低下が全般的な健康面に影響してくれば、それが妊活にまで波及する可能性も十分想定できるでしょう。頭痛、肩こり、肌荒れ、むくみなど、冷え性を疑う自覚症状がある場合は、これらの改善からアプローチしていくのも有意義でしょう。

(※3、4)

そもそも冷え性が引き起こされる原因

冷え症は末梢の血流障害によると考えられる。健常者においても冷え症は存在し，この場合は自律神経機能の調整不良に伴う血管運動神経障害が原因であると考えられている。

引用：尾形優、金子健太郎、後藤慶太、河野かおり、山本真千子「冷え症の生理学的メカニズムについて ―循環動態および自律神経活動指標による評価―」

冷え性の原因として以下のような要因が挙げられます。

食事、睡眠、運動、喫煙などの生活習慣の乱れ/ホルモンのバランス異常/ストレス/ダイエットを目的とした不適切な食事制限

上記のような要因や末梢の血流障害を引き起こし、冷え性を招くと考えられています。
病名から連想しやすい閉塞性動脈硬化症などのほかにも、例えば糖尿病患者でも末梢血管の狭窄による血流障害はしばしば生じるため、冷え性の場合、何か他の病気が潜んでいる可能性があるということにも注意しましょう。

この中でも特に重要なものについて詳しく見ていきます。

運動不足

運動不足になると血行が悪くなります。その結果、体の末端部分が冷え、そこを通る血液が冷えて、冷えた血液が全身を巡ることで更に体が冷えるという悪循環に。
また、運動不足により筋肉量が減ると熱を産生しにくくなります。さらに、筋肉は熱の貯蔵場所でもあるため、筋肉量が減ると熱を蓄える場所が少なくなり、体は冷えやすくなることに。
そのため、運動不足を解消することで冷え性を改善できる場合があります。

生活習慣やストレス

生活習慣の乱れも冷えを招きます。「朝食を抜く」「昼夜逆転の生活」を続けていると、体内のリズムが乱れて、日中に体温が上がりにくい体になってしまいます。

また、強いストレスを抱えていると自律神経の働きが乱れて体温調節が上手くいかなくなるため、生活習慣やストレスの管理には注意が必要です。

(※2)

冷え性に対する意識について

チェックポイント
	胃腸が弱く、下痢になりがち
	爪が割れやすい
	体がだるく疲れやすい
	肩こりや腰痛がある
	風邪をひきやすい

体が冷えているにも関わらず、冷え性の自覚がない人も多く存在します。冷え性を改善する必要性を認識できないので、いつまでの体の不調から抜け出せません。上記のチェックポイントで複数該当する場合は、隠れ冷え性の可能性があるため、冷え性対策に取り組みましょう。

(※2)

妊活において、冷え性の改善が有効なケースも存在します。原因を理解し、対策していきましょう。

「妊活が上手くいかない」「これから妊活を始める」という方は、まず自分が冷え性でないかどうか分析してみてもいいかもしれません。男性の場合、基礎体温から得られる情報は女性のそれには及びませんが、普段からこのように健康を意識する姿勢は、妊活全般において決してマイナスにはならないでしょう。

今回は冷え性と妊活の関係、特に冷え性によって不妊となってしまう可能性についてもみてきました。しかし、冷え性以外にも不妊の原因で注意すべき疾患はいくつも存在します。男性側の問題としては、EDもそのひとつです。EDが妊活の妨げとなっている方は、この機会にイースト駅前クリニックでのED治療をご検討ください
※※当クリニックのED治療は、全て自由診療によるものです。造精機能低下などED以外の性機能の問題や、不妊治療の一環として保険適用されるED治療などは行っておりませんので、あらかじめご了承ください。