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射精量が多いから大丈夫！高濃度精子を作るには？精子が薄くなる原因も徹底解説！！

最終更新日：2025年3月14日

精子が薄いかも、精子を濃くしたいっていう方はいますが、精子が薄くて少ないことで男性不妊となってしまったりと、精子は子孫繁栄に欠かせない重要な成分です。本記事では、精子が少ない原因や、精子を濃くする方法などについて解説します。

この記事の監修者

2004年03月
東邦大学医学部医学科卒業
2008年04月
戸塚共立第一病院
2010年04月
聖マリアンナ医科大学　皮膚科学教室　任期付助教
2011年11月
町屋皮フ科クリニック　院長
2016年04月
所沢中央病院健診クリニック
企業・社会福祉法人　嘱託医
2020年05月
堀之内ハーモニー皮膚科　院長
2021年06月
イースト駅前クリニック秋葉原院　院長就任

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目次※知りたい情報をクリック

1.【健康、教育】高濃度精子を作るには？精子が薄くなる原因も徹底解説！！

7.習慣を見直して健康な精子の数を増やしましょう

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射精量が多いから大丈夫！高濃度精子を作るには？薄くなる原因も徹底解説！！

射精時の精子量について

「射精量が多いから大丈夫」と思いがちですが、射精したときに精液の中に含まれる精子量は実はとても少なく、精子の数と精液量の関係性はほとんどありません。
オークランド大学の研究によると、射精した際に精液に含まれる精子の量は平均して3.3～3.7mlであり、小さじ1杯より少ないです。

具体的に、精液の成分は以下で構成されています。

精嚢	50％～65%
前立腺液	20%～30%
精子	5%
尿道球腺	–

このように、精液のほとんどが精嚢と前立腺液であり、精子の割合は非常に少ないといえます。

精子が少ない原因6選

精液中にはわずか5%ほど精子しかありません。以下の原因により、さらに精子が少なくなってしまう恐れがあるため、注意が必要です。

生活習慣
体重
寝る前の電子機器
ボクサーパンツを履く
長時間座りっぱなし
長い禁欲

ここでは、ただでさえ少ない精子をさらに少なくしてしまう日常的な習慣や原因について解説します。

生活習慣

生活習慣と精子量・質に直接的な関係性があることが判明しています。
29,914名を対象に精子がどんな生活習慣に影響を受けているのか調べた結果以下が精子に影響していることがわかりました。

生活習慣	精子に与える悪影響
喫煙	・精子の量・精子の密度・精子数・精子の運動性・精子形態
年齢	・精子量
アルコール	・精子量
心理的ストレス	・精子の密度・精子の運動性・精子形態

悪影響を与える因子のなかで一番精子と関係性が高いのが喫煙です。
喫煙者は喫煙しない人と比べて精子の量・精子の密度・精子数・精子の運動性・精子形態といった精子に関連するすべての項目で悪影響を与える可能性があります。

また、アルコール・加齢は精子量が少なくなる可能性があり、日常的な心理ストレスは精子の密度・精子の運動性・精子形態に悪影響を与えることが判明しています。

加齢は仕方がないことですが、精液量が少ない・精子が薄いという状態を改善するには、タバコやお酒を控えてストレスを溜めすぎない生活を心がけるのが大切です。

体重

体重は精子の量や質に大きく影響します。

体型	精子に与える悪影響
肥満	・精液量・精子数・精子の運動性
痩身	・精液量・精子数・精子の運動性

中国で3966人を対象とした精子と体重の関連性を調査したデータでは、太っていると精液量・総精子数・精子の運動性が減少することがわかりました。
他の研究でも同様のデータがあるように、肥満は精子に悪影響を及ぼす可能性があります。脂肪率が高いということは体内の酸化ストレスも高く、精子にダメージを与えているのかもしれません。

反対に、痩せていることでも精子に悪影響を与える可能性があります。
痩せすぎていると精液量・総精子数・精子の運動性が減少します。なかでも精子量は太っている方よりも痩せている方が大きく減少していました。
このように、標準体重よりも太っているだけでなく、痩せていることでも精子が薄かったり少なくなったりする恐れがあるのです。

寝る前の電子機器

夜間やベッドに入った後のスマートフォンなどの電子機器の使用には、精子との相関関係があることが明らかにされています。
イスラエルのアスタ医療センターで21歳から59歳の成人男性116人を対象に、電子機器の使用状況や睡眠習慣に関する調査をした結果、夜にスマートフォンなどを使用すると精子の運動性が悪くなり、精液も薄くなってしまうことがわかりました。

夜のブルーライトの使用は自律神経に悪影響を与えてしまい、睡眠の質を低下させる可能性があります。
精子の健康状態を保つには、夜寝る前にスマホ含む電子機器をなるべく触らないで寝ることが大切です。

ボクサーパンツを履く

ボクサーパンツなどの締め付けが強いパンツ、通気性が悪いパンツを日常的に履いていると、股間周辺の温度が高くなってしまい、精子の数・質ともに減少します。
2018年にハーバード大学の男性656人を対象にした調査では、ボクサーパンツなどきっちりとした下着を履いている人よりも、トランクスを履いている人の精子の濃度が25%高く、精子の数も17%多かったのです。

そもそも、精巣が精子を作るには体温よりも2～3度低い温度が適しているため、睾丸は人体からぶら下がることで低い温度を保っています。
睾丸が精子を作るのに適した温度を保つために、ゆるくて通気性が高い下着を身につけた方が良いでしょう。

長時間座りっぱなし

長時間座りっぱなしで仕事をする男性は多くいますが、この習慣は精子にとって悪影響を及ぼします。
2019年にポメラニアン大学では、254名を対象にした勤務時間の大半を座って過ごすデスクワーク中心のグループと、デスクワーク中心ではないグループの精子の質を比較して調査。
この結果、デスクワーク中心の男性はDNAが損傷していることが明らかになりました。

椅子に長時間座りっぱなしだと熱がこもり、血流も悪くなるため、精子に悪影響を及ぼします。
そのため、デスクワークが中心であってもずっと座りっぱなしではなく、途中に立ったりストレッチをしたりと、こもった熱を逃がして血流を良くする動作を挟むことが大切です。

また、膝の上にパソコンをのせて仕事を行うのも避けましょう。
パソコンを1時間膝の上で使用すると睾丸の温度が2、3度上昇し、精子に悪影響を与える恐れがあります。

長い禁欲

禁欲により我慢をするなど、精子を定期的に射精する習慣が少ないと、精子の質に悪影響を及ぼすかもしれません。
NPO法人男性不妊症ドクターズ（MIDS）は2日から5日程度の禁欲期間を推奨しています。
世界保健機関（WHO）によると、4日以上禁欲をした場合には、精子の質が悪くなるという研究データもあります。

禁欲期間が長いと死滅精子が増えてしまい、元気な精子も含め、他の精子の運動率も下げてしまいます。
長い禁欲は精子のことを考えるといい影響をもたらさないため、精子の質を保つためにも適度な射精が必要です。
また、使わない機能はなくてもいいものだと判断され、衰退していくため、長い禁欲はしないほうが良いでしょう。

精子が少ない場合の対処法

精子を少なくする以下の習慣を避けることで、精子が少なくなる問題は解決できる可能性があります。

禁煙をする
アルコールを控える
心理的ストレスを溜めない
体重を調節する
長時間同じ姿勢で座らない
膝の上でパソコンをしない
寝る前に電子機器を触らない
定期的に射精する
通気性のいいパンツを履く
など

ここでは、すでに精子が少ない場合に精子を濃くしていく方法について解説します。

野菜・果物を摂る

3色バランスの良い食事をすることがベースになりますが、精子を濃くするには野菜や果物を積極的に摂ることが大切です。
なぜなら、野菜や果物には抗酸化作用に優れた食品が多いからです。

酸化ストレスは精子の状態に悪影響をもたらし、質を悪くします。
そのため、抗酸化作用に優れた食材である野菜や果物を摂取しておくことで、酸化ストレスを抑え、精子を守れるのです。

摂りたい野菜・果物の例は以下の通りです。

摂りたい野菜・果物	多く含む栄養素	期待できる効果
・ブルーベリー・なし・バナナ・リンゴ・オレンジ	・フラボノイド	・抗酸化作用・EDのリスク減少
・ほうれん草・キャベツ・ブロッコリー・ピーマン・なす・かぼちゃ・アボカド	・ビタミンC ・ビタミンE	・抗酸化作用・精子の数や精子の運動性、精子の形態にポジティブな作用

ブルーベリー・なし・バナナ・リンゴ・オレンジなどは抗酸化物質でありポリフェノールの一種であるフラボノイドを豊富に含むので、精子にとっていい効果が期待できます。
さらに、ハーバード大学の研究でEDのリスクを減少させる働きがあることも判明しているのです。

また抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEは、精子の数・精子の運動性・精子の形態にポジティブな作用があることが研究で明らかにされています。
ほうれん草・キャベツ・ブロッコリー・ピーマン・なす・かぼちゃ・アボカドなどは、ビタミンCやビタミンEを豊富に含むため、精子にとても良い影響が期待できるでしょう。

睡眠で精子を増やす

適切な睡眠時間を取ることや睡眠の質が高いことは、精液量や精子にプラスの影響をもたらします。
複数の研究で、睡眠時間が7時間から7.5時間の人は7時間未満9時間以上と比べて精子量や精子の質がいいことが明らかにされました。
また、睡眠の質が高い人は低い人と比べて精子の質がいいことも判明したのです。

このように、濃い精子を作るには、夜にスマホに熱中したりカフェインを摂ったりなど、眠りにつきにくい状態を避け、ちょうどいい睡眠時間と質の高い睡眠をとることが大切です。

適度に運動をする

運動習慣があると精子の濃さ含め、精子の質全体が改善されやすくなります。
男性397名を対象にした調査によると、1日に30分から40分、週に3回程度の適度な強さでの有酸素運動が最も効果的であることがわかりました。

ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を習慣的に行うと炎症が起こりにくくなり、精子にダメージを与える酸化ストレスが低くなります。
これにより精子の量・質・運動能力が上昇し、DNA損傷率が改善されるのです。

ただし、激しすぎる運動はよくありません。
体内で活性酸素を発生させて細胞を酸化。これにより精子の質を低下させる可能性があるため、体に大きな負担にならない適度な運動習慣が精子には効果的です。

なお、適度な運動を継続した場合、たとえ半年後に運動を辞めたとしても、効果はしばらく持続します。

精子が少ない基準

世界保健機関（WHO）によると精液検査正常値は以下の通りです。

精液量	1.4ml以上
総精子数	3,900万
精子濃度	1,600万ml
運動率	42%以上
精子形態率	4%以上

この数値は精子が少ない・薄い人の基準であり、短期間で自然妊娠した男性のうち精液パラメーターの低い対5%を不妊の男性の境界線としての値です。
あくまでも最低基準であり、精子が少ない基準とも言えます。

研究により、男性の精子量が過去40年で50%以上の減少傾向にあることが判明しています。
WHOが不妊の半数は男性に原因があると発表している通り、精子が薄くなっているのは無視できない国際問題です。

南デンマークの研究で精子が少ない男性と健康状態の関連性を調査した結果では、糖尿病のリスクが50%、心臓疾患などのリスクが40%高いことが明らかになりました。
つまり、精子の質と生命の健康状態には大きな関係性があるのです。

精子力が低くなる行動を避けて精子力が高まる行動をとると、精子が薄い状態を改善でき、自然と身体的にも健康に過ごせます。

妊娠が可能な精子の数はどのくらい？

男性不妊において治療効果がなかなか見られない場合には、婦人科的治療法を行う必要があります。
妊娠が可能かどうか判断する際には、動いている精子の総数を表す「総運動精子」が基準となります。

総運動精子数＝精液量×濃度×運動率

性行為での自然妊娠を望む場合は、総運動精子数が1638万以上必要です。
2年間不妊の場合は、人工授精を検討しましょう

習慣を見直して健康な精子の数を増やしましょう

精子は精液中にわずか5%しかありません。日々の習慣が原因により、さらに健康な精液が減少する恐れがあるため、男性不妊を避けるには睡眠や運動など生活習慣の見直しが大切です。また、寝る前の電子機器の使用やボクサーパンツの着用にも注意しましょう。
精子を濃くするために、野菜や果物を積極的に摂ったり適度に運動したりするなどしてみてください。精子の数が増えるような行動をとることは、身体的な健康にもつながります。

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