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【比較】ゼニカルジェネリックと先発医薬品の違いは?効果・服用方法・副作用など注意点も

最終更新日:

ゼニカルジェネリックは、先発医薬品であるゼニカルと同様の有効成分、効果、副作用の医薬品です。ゼニカルジェネリックは、先発医薬品より費用を安く抑えられるメリットがあります。このコラムでは、ゼニカルジェネリックとゼニカルとの違いや期待できる効果について詳しく紹介します。ダイエットに用いる際の注意点も紹介しているので、服用を検討している方はぜひ参考にしてください。

目次※知りたい情報をクリック

【比較】ゼニカルジェネリックとゼニカルの違い

ゼニカルジェネリック ゼニカル(先発医薬品)
費用※ 42錠 9,000〜10,000円程度 42錠 10,000〜20,000円程度
有効成分 オルリスタット
期待できる効果 食事に含まれる脂肪の吸収を抑制する
主な副作用 油混じりの便、油漏れ、ガス、脂溶性ビタミンの欠乏など

※費用は医療機関により異なる

【参考】ジェネリックとは?

先発医薬品とは添加物が違うものの、同一・同量の有効成分を含み、
原則として効能・効果や用法・用量などが同じである医薬品

ゼニカルとゼニカルジェネリックの主な違いは、費用と添加物の種類です。医薬品の種類によって添加物は異なりますが、有効成分や期待できる効果、副作用については先発医薬品もゼニカルジェネリックも同じです。

詳しい費用は医療機関ごとに異なりますが、ゼニカルジェネリックの方が比較的安く購入できます。

製薬会社の特許の期限が切れると他の製薬会社でもジェネリック医薬品として製造、販売が可能です。ジェネリック医薬品は、開発費をかけずに製造できるので、先発医薬品と同様の有効成分、効果がある医薬品の費用を安く抑えて販売できます。

(※1)

そもそもゼニカルとは?

有効成分「オルリスタット」によって、脂肪分解酵素の働きを抑制し、
体内への脂肪の吸収量を減少する効果が期待できる医薬品

ゼニカルは、有効成分として「オルリスタット」を含む医薬品です。「オルリスタット」の脂肪分解酵素の働きを抑制する作用によって分解が進まない脂肪は、体内に吸収されず、便と一緒に排泄されます。食事に含まれる脂肪の吸収量の減少につながるため、結果的に体重減少が期待できます。

日本では、現在ゼニカルをダイエット目的で服用することを承認していません。一方で、アメリカをはじめとした86カ国では肥満治療薬として承認され、ダイエットのサポート的役割を果たしています。

(※2、3、4、5)

ゼニカルジェネリックの主な種類

  • オルリファスト
  • オベリット
  • オルリガル
  • ビーファット など

ゼニカルジェネリックは、各社から複数、製造・販売されています。代表的なものとして、「オルリファスト」や「オルリガル」が挙げられます。ゼニカルジェネリックは、どの薬にも有効成分である「オルリスタット」が含まれています。

ゼニカルジェネリックに期待できる効果

  • 体内の脂肪分解酵素の働きを阻害する
  • 食事中の脂肪が体内に吸収されるのを抑制する
  • 吸収されなかった脂肪を便として排出を促す

ゼニカルジェネリックに期待できる効果は、基本的に先発医薬品であるゼニカルと同じです。配合されている有効成分「オルリスタット」には、食事に含まれている脂肪を吸収しやすく分解する「胃リパーゼ」や「膵リパーゼ」の働きを阻害する効果があります。

脂肪の分解が抑制されると脂肪が消化管から吸収されづらいため、便と一緒に排出されやすくなるのです。そのため、エネルギー摂取量の減少にもつながるといわれています。臨床試験でも、約30%の中性脂肪の吸収を阻害したと報告されており、エネルギー摂取量が減ったことで結果的に体重も減少し、ダイエット効果が期待されるようになりました。

(※2、3、4、5)

ゼニカルジェネリックはどんな人におすすめ?

  • 費用を抑えてゼニカル同様の効果がある薬を服用したい人
  • コストパフォーマンスを重視したい人

ゼニカルジェネリックは、<先発医薬品であるゼニカルに比べて費用が安いことが特徴です。ダイエットは長期間にわたって継続する必要があるので、費用を抑えることはダイエットの継続にも大切です。そのため、費用を安く抑えて、継続的に服用したい人におすすめといえます。

ゼニカルジェネリックの飲み方

  • 医師の指示を守って服用する
  • 1回1錠を食事中か食後1時間までに服用する
  • 服用の回数は1日3回まで
  • 治療中の疾患がある場合は治療薬の併用に注意
  • 飲み忘れても2回分をまとめて服用してはいけない

ゼニカルジェネリックの飲み方も、先発医薬品と同じです。食事中か食後1時間以内のタイミングで、1回1錠服用します。

飲み忘れた場合には、2回分をまとめて飲んだりせず、次のタイミングから通常通りに服用しましょう。適切に服用しないと副作用のリスクも上がるので、医師の指示に従った服用が重要です。

(※5)

【注意点】ゼニカルジェネリックの主な副作用・禁忌・併用

ゼニカルジェネリックもゼニカルと同様に医薬品であるため、副作用のリスクが存在します。医薬品を安全に使用するためにも、事前に副作用について知っておきましょう。

ゼニカルジェネリックの主な副作用

起こりやすい副作用

ゼニカルジェネリックは、とくに油混じりの便の排出や油漏れなどの副作用があります。ごくまれに重篤な副作用として、肝臓や腎臓機能への障害、胆石症などもあるため、体調変化が生じたら医師にすぐ相談しましょう。

油混じりの便の排出

ゼニカルは、食事中の脂肪の分解を抑制するため、分解されなかった脂肪が便と一緒に排泄されます。そのため、ゼニカルを服用することで、便に含まれる油分が多くなります。トイレがいつもより汚れやすくなるため、いつも以上にこまめな清掃が必要です。

油漏れの発生

ゼニカルを服用すると、油が混じった便が出るようになりますが、吸収されなかった脂肪が便とは別に排出される場合もあります。油だけが肛門から出ることを「油漏れ」と呼び、自分では気づかないうちに起きる場合もあるので注意が必要です。

とくに、脂肪分が多い食事の後だと油漏れが起きやすくなるので、下着や衣服を汚さないように工夫したほうがよいでしょう。油漏れ対策として大人用おむつや生理用ナプキンがおすすめです。

ガスや排便回数の増加

ゼニカルジェネリックを使い始めると、腸にガスが溜まりやすくなり、おならが増える可能性も。あわせて、排便量の増加もみられ、臨床試験では、10.8%の人で排便の増加が認められています。

お腹の張りで不快感が出たり、急にトイレに行きたくなったりするケースもあるので、外出前などは服用を控えるなどの対策が必要です。

脂溶性ビタミンの欠乏

ゼニカルジェネリックは、脂溶性ビタミンが不足する可能性があるので注意が必要です。脂溶性ビタミンは、油に溶けやすい性質を持っているビタミンで、ビタミンAやビタミンD、ビタミンE、ビタミンKが分類されています。

対策として、野菜や果物を多めに摂る、サプリメントでビタミンを補うなどが効果的でしょう。サプリメントを飲む場合は、ゼニカルジェネリックを服用後(もしくは前)の2時間以上タイミングをずらしてください。

肌の乾燥

ゼニカルによって脂肪の吸収を抑制すると、体に必要な油分が不足する可能性もあります。肌から分泌されている油分は、肌の水分蒸発を防ぐ役割があるため、脂肪が不足すると肌が乾燥するリスクがあります。肌の乾燥を防ぐためにも、スキンケアや食生活の見直しを意識するとよいでしょう。

(※2、5)

ゼニカルジェネリックの禁忌

禁忌
・含有成分にアレルギーを持っている人
・胆汁うっ滞を抱えている人
・慢性吸収不良症候群を抱えている人
・妊娠・授乳中の人
・小児

ゼニカルジェネリックに配合されている成分にアレルギーを持つ人は、アナフィラキシーショックのリスクが考えられるので、ゼニカルジェネリックの服用はできません。ゼニカルジェネリックの有効成分は、先発医薬品と同じですが、メーカーごとに添加物が異なるので注意しましょう。

また、胆汁うっ滞がある人や慢性吸収不良症候群がある人は、肝臓や胆のうへのダメージにつながったり、必要な栄養素の欠乏のリスクを高めたりするので、服用しないでください。

(※2、5)

ゼニカルジェネリックとの併用に注意が必要な薬

併用に注意すべき薬
・シクロスポリン
・レボチロキシン
・ワルファリン
・アミオダロン
・抗てんかん薬
・抗レトロウイルス薬

医薬品の中には、油分に溶けることで吸収されるものもあり、脂肪の吸収を抑制する成分を配合しているゼニカルジェネリックと併用すると吸収が阻害される場合があります
上記の医薬品とゼニカルジェネリックを併用する場合、作用が減弱する可能性があるので注意が必要です。薬やサプリメントを服用している場合は、まずは医師に相談しましょう。

(※2、5)

【通販や個人輸入は?】ゼニカルジェネリックの購入方法

ゼニカルジェネリックを、通販や個人輸入で入手することはやめましょう。

ゼニカルジェネリックは、ネット通販などで見かけることもありますが、日本で承認された医薬品ではないため、偽物や粗悪品が流通しているので注意が必要です。ネット通販で購入した医薬品を自己判断で使用して、死亡した事例も存在するので、ネット通販での購入や個人輸入はやめてください。ゼニカルジェネリックを入手したい場合は、必ず専門の医療機関へ受診して処方してもらいましょう。

ゼニカルジェネリックをダイエットに用いる際の注意点

  • ゼニカルジェネリックだけでダイエットするのは難しい
  • 副作用や注意点、医師の説明を十分理解したうえで服用する

ゼニカルジェネリックを服用していればダイエットが必ず成功するわけではありません。副作用の可能性や服用時の注意事項を理解したうえで、医師の指示のもと安全かつ効果的に服用しましょう。

ゼニカルジェネリックだけでダイエットするのは難しい

ゼニカルジェネリックを服用するだけで、簡単にダイエットを成功できるわけではありません。食事量が変わらなかったり、栄養バランスが偏った食生活だったりすると十分な効果も期待できないでしょう。

あくまでもゼニカルジェネリックは、ダイエットのサポート的役割です。ゼニカルジェネリックに配合された有効成分の効果を発揮させるためにも、あわせてバランスのよい食生活と、適度な運動を取り入れた生活習慣の改善が大切です。

副作用や注意点、医師の説明を十分理解したうえで服用する

ゼニカルジェネリックは医薬品である以上、副作用や併用に注意の必要な薬があるなどの一定のリスクがあることを理解する必要があります。薬の特徴を理解し、医師の指示を守って服用することが重要です。そのためにも、信頼できる専門性のある医療機関を選びましょう。

ゼニカルジェネリック以外でダイエットに効果的な医薬品は?

ゼニカルジェネリック以外にも、ダイエット効果が期待できる医薬品は存在します。医療機関によって取り扱いは異なりますが、医師の診断のもとに体質に合った医薬品を処方してもらいましょう。

体重の減少効果が期待できる主な医薬品には、以下のものが処方されています。

【ダイエットに活用されている医薬品の例】

医薬品の種類 特徴
GLP-1受容体作動薬 2型糖尿病治療薬の総称
血糖値を下げるインスリンの分泌を促す
SGLT2阻害薬 糖尿病治療薬の総称
体内の余分なブドウ糖を尿と一緒に排出する
医療用漢方 過剰な水分の排出や排便を促す
食欲抑制剤 過剰な食欲を抑制する

GLP-1受容体作動薬SGLT2阻害薬は、いずれも2型糖尿病治療薬として日本国内で承認されています。現在ではダイエットや肥満症治療薬としての承認がなく、通常の医療機関で処方してもらえないため、専門の医療機関での処方が必要専門の医療機関での処方が必要です。

また、食欲抑制剤の「マジンドール」も日本で承認されてはいますが、BMI35以上の肥満患者でないと保険適用されないため、全額自己負担で処方してもらう必要があります。

イースト駅前クリニックでは、GLP-1受容体作動薬をはじめ、患者さまに適した肥満症の治療プランを提案いたします。オンライン診療もあるので、時間がなくて忙しい方にもおすすめです。

(※6、7、8、9)

イースト駅前クリニックのメディカルダイエット外来にご相談を!

医薬品を活用したダイエットプランを検討されている方には、専門のメディカルダイエット外来があるイースト駅前クリニックがおすすめです。

イースト駅前クリニックではゼニカルやゼニカルジェネリックは扱っていませんが、GLP-1受容体作動薬をはじめ、以下の医薬品を揃えています。医師が診断し、患者さまの体質に合う肥満症治療プランを提案いたします。無理なくダイエットを成功させたいと考えている方は、ぜひご相談ください。

【イースト駅前クリニックで扱う肥満治療薬】

薬の種類(約1カ月分) 投与方法 価格(税込)
GLP-1受容体作動薬 リベルサス 3mg 30錠 内服(毎日) 6,600円
リベルサス 7mg 30錠 15,180円
リベルサス 14mg 30錠 28,050円
SGLT2阻害薬 30錠 内服(毎日) 15,840円
医療用漢方(防風通聖散) 防風通聖散 3.75g 56包 内服(毎日) 4,950円

ゼニカルに関するQ&A

ここでは、ゼニカルジェネリックについてよくある質問をご紹介します。ささいなことでも気になることは、服用を始める前に解消しておきましょう。

Q.ゼニカルジェネリックはどれくらいで効果があらわれる?

A.個人差がありますが、服用後1〜2日程度で便の変化を感じます。

ゼニカルジェネリックを服用してから1〜2日程度で油混じりの便が排泄されるといわれています。効果の持続期間は1回の服用で約2〜3日です。一方、体重減少の程度については、生活習慣の改善や体質などもあるので個人差があるため留意しましょう。

Q.ゼニカルジェネリックに危険性はある?

A.副作用のリスクもあるため、医師の指示のもと服用しましょう。

ゼニカルジェネリックは、先発医薬品と添加物の種類が異なるものの、有効性や安全性は変わらず、副作用のリスクも同様にあります。体質や併用薬などでゼニカルジェネリックが服用できない可能性もあるので、気になる場合は医師に相談しましょう。

(※1)

Q.ゼニカルジェネリックは保険適用で購入できる?

A.保険適用はされませんが、全額自己負担での購入はできます。

2023年10月現在、ゼニカルジェネリック、先発医薬品ともに日本では未承認であるため保険適用で購入できません。ゼニカルジェネリックを使用したい場合は、取り扱いのある医療機関を受診し、全額自己負担で費用を支払う必要があります。費用は、医療機関によって異なるため確認しましょう。

ゼニカルジェネリックをダイエットに使うならイースト駅前クリニック

ゼニカルジェネリックは、先発医薬品と同様の有効成分の医薬品です。医療機関にもよりますが、先発医薬品より安価の場合が多いため、先発医薬品と同じ効果を実感できて費用を抑えたい人にもおすすめ。体質によって服用できなかったり、効果が見込めなかったりすることもあるため、専門の医師と相談のうえ、適切な処方を受けましょう。

イースト駅前クリニックでは、内服薬による肥満症治療を提供する「メディカルダイエット外来」を開設。医師が診察を行い、薬の処方やオンライン診察を実施しているため患者さま一人ひとりにあった治療プランを提供します。無理なくダイエットを目指したい方は、ぜひイースト駅前クリニックに一度ご相談ください。

参考URL

※1)厚生労働省「ジェネリック医薬品への疑問に答えます 〜ジェネリック医薬品Q&A〜」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/kouhatu-iyaku/dl/02_120713.pdf

※2) 抗肥満症をめざした創薬「消化吸収阻害系薬物」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/118/5/118_5_340/_pdf

※3)J-STAGE「消化吸収阻害系薬物」
https://doi.org/10.1254/fpj.118.340

※4)J-STAGE「新たに登場する抗肥満薬の動向と展望」
https://doi.org/10.2169/naika.103.753

※5)DailyMed「XENICAL-orlistat-capsule」
https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/lookup.cfm?setid=6240792b-9224-2d10-e053-2a91aa0a2c3e

※6)北海道大学学術成果コレクション HUSCAP
「(2) GLP-1受容体作動薬 (III. 糖尿病治療薬に関する最近の話題 3. インクレチン関連薬)」
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/78867

※7)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「カナグリフロジン水和物 G カナグル錠100mg 患者向医薬品ガイド」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/3969022

※8)くすき内科クリニック 院長コラム「防風通聖散ってやせ薬、もらえませんか?」
https://kusuki-clinic.com/column/防風通聖散ってやせ薬、もらえませんか?

※9)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「マジンドール 添付文書」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/1190008

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