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SGLT2阻害薬とは?ダイエット効果も?知っておきたい副作用・注意点をわかりやすく解説
最終更新日:
糖尿病治療薬の1つとされている「SGLT2阻害薬」。血糖値を下げる効果のある薬剤ですが、ダイエットにも効果は期待できるのでしょうか。このコラムでは、SGLT2阻害薬の期待できる効果をご紹介します。服用時に知っておくべき副作用や禁忌、注意点も解説するため、服用を検討している方はぜひご参考にしてください。
目次※知りたい情報をクリック
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SGLT2阻害薬とは
SGLT2阻害薬とは、余計なブドウ糖を尿として排出し、
血糖値を下げる働きを持つ糖尿病治療薬の総称です。
SGLT2阻害薬とは、糖尿病治療薬のひとつです。「SGLT2」と呼ばれるタンパク質の働きを阻害して、体内の余分なブドウ糖を尿として排出し、血糖値を下げる働きを持つ薬剤です。
「SGLT2阻害薬」という呼び方は、同じ働きを持つ糖尿病治療薬の総称です。さまざまな製薬会社から販売されており、錠剤タイプでいくつかの種類があります。
カナグル、フォシーガ、スーグラ、ジャディアンス、ルセフィ、デベルザ など
(※1、2、3)
SGLT2阻害薬に期待できる効果
- 尿とともに糖を排出して血糖値を下げる
- 心臓や腎臓にもよい効果が期待できる
SGLT2阻害薬は、体に必要な糖は残し、過剰な分の糖だけを排出することで血糖値を下げます。
他の糖尿病治療薬の中には、インスリンの分泌をサポートして血糖値を下げる「GLP-1受容体作動薬」などもあります。SGLT2阻害薬はインスリンの分泌に関与しない新しいタイプの糖尿病治療薬であるため、この薬のみ単独で使う場合は低血糖になりにくいメリットがあります。
近年では心不全や腎臓病によい効果が期待できるとされ、治療に用いられるケースも増加してきました。
(※1、2、3、4、5、6)
SGLT2阻害薬の作用機序
SGLT2阻害薬は、SGLT2の働きを食い止め、余分なブドウ糖を尿にとどまらせて排出させる働きがあります。
人間の体内では、血液が腎臓で濾過されて「尿」が作られ、不要なものを尿として排出しています。最初の尿は「原尿」と呼ばれ、その段階ではまだ体内に残すべき物質が含まれています。
ブドウ糖も体に必要な物質であるため、原尿に含まれているブドウ糖は一度血液に戻ります。このとき、近位尿細管と呼ばれる器官でブドウ糖を血液中に戻す役割を担うのが、タンパク質「SGLT2」です。この「SGLT2」の働きを食い止めることで、ブドウ糖が血液に戻らずに排出されます。
(※1、2、3)
SGLT2阻害薬はダイエットにも効果が期待できる?
SGLT2阻害薬の服用によって、尿の排出量が増える効果があります。その際に、尿と一緒に余分な糖も排出されるため、過剰分の糖の吸収を防ぎ、結果的に体重減少につながることが期待されます。
特に比較的若い年代で、肥満傾向がみられる方の場合、よい効果が期待できます。
【こんな人におすすめ!】
- きつい運動を続けるのが苦手な人
- 無理な食事制限はやりたくない人
- 若年〜壮年期の肥満体型の人
(※7、8)
【注意】SGLT2阻害薬の副作用・禁忌
GLP-SGLT2阻害薬は血糖に働きかける治療薬のため、サプリや健康食品と異なり副作用の危険性もあります。予想される副作用をあらかじめ知って予防策をとったり、体調に異変を感じた際にはいち早く気付けるようにしておきましょう
SGLT2阻害薬の主な副作用
SGLT2阻害薬の主な副作用は上記ですが、薬の種類によって多少異なります。以下で一般的にSGLT2阻害薬に多く見られる傾向がある副作用をご紹介します。
脱水症状
尿量が増えると、自然と体内の水分も多く排出されます。そのため、気づかないうちに脱水症状に陥ってしまう可能性があります。
脱水症状になると全身の血液循環がうまくできず、腎臓などの臓器の機能が低下する恐れも。そのため、特に高齢者や腎臓の機能が低下している人には不向きといわれています。
予防策としては、のどが渇く前に水分補給をすることや、服用前に意識的に水分を取ることなどが重要です。
尿路や性器の感染症
尿に糖を出す作用により、糖が雑菌のエサとなって膀胱などで繁殖する可能性が高くなります。そのため、尿路や膣など泌尿器や性器の感染症につながりやすいです。
男性と比べ膀胱炎にかかりやすい傾向にある女性や、膀胱炎の既往歴がある方などは特に注意しましょう。
予防のために、尿意を我慢せず頻繁にトイレへ行くことや、陰部を清潔に保つことを意識することが大切です。
低血糖
SGLT2阻害薬はインスリン分泌に関わらないため、単独で使用した場合では低血糖を起こしにくい点が特徴です。しかし、糖尿病治療のためにインスリン分泌薬であるSU薬などと併用すると、低血糖を招きやすい傾向があります。
特に、1型糖尿病の患者でインスリン製剤を使用している場合は、医師への相談と低血糖への十分な注意が必要です。
ケトアシドーシス
ケトアシドーシスとは、「ケトン体」と呼ばれる物質が血液内に溜まり、血液が酸性に傾いた状態です。
血糖値と血中インスリン値が極端に減少すると、脂肪をエネルギー源として利用するために肝臓でケトン体が作られます。あわせて、脱水や極端な糖質摂取不足が重なると、急激に血中のケトン体が増加し、吐き気や嘔吐、腹痛、体のだるさなどの症状があらわれるのが特徴です。
万が一このような症状がみられた場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
このような症状がみられた場合には、救急車を呼ぶなどして速やかに医療機関を受診してください。
(※1、2、3、11、12)
SGLT2阻害薬をダイエットに用いる際の注意点
SGLT2阻害薬をダイエットに用いる際には上記のような注意点があります。注意点を確認したうえで、正しく服用しましょう。
服用とともに運動・食事習慣を見直す
SGLT2阻害薬は、過剰分の糖の排出によりその分の糖の吸収を抑えることで、体重減少の効果が期待できます。その要因は、尿の排出量が増えることです。薬の効果だけに頼り、生活習慣を見直さない場合、副作用の1つである脱水症状などを招く可能性が高まります。
特に、極端に糖質を制限した食事をするとケトアシドーシスを招くので、過度な食事制限には注意しましょう。薬の服用だけに頼らず、適度な運動やバランスの取れた食事、こまめな水分摂取を心がけましょう。
肥満治療薬ではないため保険は適用されない
SGLT2阻害薬は、現在日本において糖尿病の治療薬として承認されている薬です。そのため、本来の目的ではないダイエット目的の肥満治療としての使用は適応外であるため、保険は適用されず自費診療に該当します。この場合、薬にかかる費用は全額自己負担であるため注意が必要です。
自費診療は高額になることが多いですが、医療機関によっては、続けやすい良心的な価格で処方してくれる医療機関を見つけるのが安心でしょう。
信頼のおける医療機関で処方してもらう
ダイエットにSGLT2阻害薬を用いる際は、必ず医療機関を受診して処方してもらいましょう。SGLT2阻害薬は、個人輸入や通販などでも購入できる場合があります。しかし、中には粗悪な薬もみられ、最悪な場合重篤な副作用につながる可能性もあるため、個人の判断での購入はおすすめできません。
肥満外来など専門医がいる医療機関を受診し、医師の診断のもと処方してもらいましょう。食事面からサポートするイースト駅前クリニック メディカルダイエット外来もおすすめです。
SGLT2阻害薬もご用意!イースト駅前クリニックのメディカルダイエット外来
イースト駅前クリニックは、メディカルダイエット外来を開設しています。メディカルダイエット外来では、SGLT2阻害薬をはじめとした、内服薬を用いた肥満症に対する治療を行っています。
- 医師のサポートのもと肥満治療を受けられる
- 良心的な価格設定で続けやすい
- 予約なしでも受診ができる
- オンライン診療も可能
イースト駅前クリニック メディカルダイエット外来では、医師が診察・薬の処方を行い、患者様一人ひとりにあわせた肥満治療を提案・実施します。
専門の医師による診断と薬の処方を行いますが、良心的な価格設定なので無理なく続けやすいのが特徴です。
イースト駅前クリニック メディカルダイエット外来では、SGLT2阻害薬をはじめ、以下の薬をご用意しています。
【イースト駅前クリニックで扱う肥満治療薬】
薬の種類(約1カ月分) | 投与方法 | 価格(税込) | |||
---|---|---|---|---|---|
GLP-1受容体作動薬 | リベルサス 3mg 30錠 | 内服(毎日) | 6,600円 | ||
リベルサス 7mg 30錠 | 15,180円 | ||||
リベルサス 14mg 30錠 | 28,050円 | ||||
SGLT2阻害薬 | 30錠 | 内服(毎日) | 15,840円 | ||
医療用漢方(防風通聖散) | 防風通聖散 3.75g 56包 | 内服(毎日) | 4,950円 |
体質や既往症により処方できない場合も
ただし、患者さんの体質や体調、服薬の状況によっては、SGLT2阻害薬などの薬を処方できない場合もあります。
【こんな人は注意!】
- 痩せ体質の人
- 糖尿病の治療を受けている人
- 重度の胃腸障害や膵炎の既往歴がある人
上記に当てはまる方の場合、副作用があらわれる可能性があるため処方できない可能で胃があります。処方にあたっては、医師が患者様の体調や既往歴などを適切に診察・判断したうえで処方の可否を決定します。ご心配な点がある場合、まずはお気軽にご相談ください。
SGLT2阻害薬に関するQ&A
SGLT2阻害薬を使用したダイエットについてよく聞かれる質問を以下にまとめました。メディカルダイエットにご興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
Q.SGLT2阻害薬の服用で体重は何kg減少する?
体重の減少幅には、生活習慣や体質などによって個人差があります。人によりますが、1年で2〜3kgの減少がみられたというケースがあるのも事実です。薬剤の種類によって結果が異なりますが、調査によると平均2.58㎏~3.41㎏の減少が報告されています。
体重減少量は薬の服用に加えて、生活習慣を整えることでより高い効果が期待できるでしょう。
(※9)
Q.SGLT2阻害薬の市販薬はある?
ドラッグストアや薬局などで売っている市販薬でSGLT2阻害薬はありません。
一部で個人輸入をしている店舗もあるが、中には粗悪品がある可能性もあり、健康被害が生じる可能性があるため避けましょう。
また、SGLT2阻害薬は血糖値に作用する薬であり、医師の医学的な管理の下で使用した方が効果を見込めます。そのような観点からも、医療機関を受診して処方してもらうのがおすすめです。
Q.SGLT2阻害薬とメトホルミンの違いは?
メトホルミンもSGLT2阻害薬と同じように、血糖値を下げる働きを持つ糖尿病治療薬のひとつです。SGLT2阻害薬とメトホルミンは、作用の仕方が異なります。
SGLT2阻害薬は、余分な糖を尿として排出する働きがあります。一方で、メトホルミンは肝臓で新たなブドウ糖の生成を抑制するとともに、脂肪や筋肉にブドウ糖を取り込む働きをします。
SGLT2阻害薬 | メトホルミン | ||
---|---|---|---|
余分な糖を尿として排出する |
・肝臓で新たなブドウ糖の生成を抑制する ・脂肪や筋肉にブドウ糖を取り込む |
(※9)
Q.SGLT2阻害薬以外でダイエットにおすすめの薬は?
体内にあるホルモンに働きかけ、胃腸の動きを制御して食欲に作用するGLP-1受容体作動薬や、体脂肪を減らし体の水分循環をよくして便通を改善する医療用漢方薬もダイエット効果が期待できるといわれています。
イースト駅前クリニック メディカルダイエット外来では、医師による診断のもと、一人ひとりの体質に合わせた適切な薬を処方します。
SGLT2阻害薬を使用したダイエットはメディカルダイエット外来のある医療機関に相談を
SGLT2阻害薬は糖尿病の治療に使われる薬であり、糖を尿中に排出させる働きがあります。過剰分の糖を尿と一緒に排出することで、余分な糖の吸収を防げるため結果的に体重減少が期待できます。ただ、医薬品である以上、副作用のリスクはあるため、医師の診断のもと正しく服用しましょう
イースト駅前クリニック メディカルダイエット外来では、専門医師の診察により、一人ひとりに合わせた肥満治療をご提案いたします。食事面からサポートいたしますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
参考URL
※1)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「カナグリフロジン水和物 G カナグル錠100mg 患者向医薬品ガイド」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/3969022
※2)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 患者向医薬品ガイド フォシーガ錠5mg /フォシーガ錠10mg」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/3969019
※3)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「イプラグリフロジン L-プロリン G スーグラ錠25mg /スーグラ錠50mg 患者向医薬品ガイド」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/3969018
※4)J-STAGE「信州医学雑誌 SGLT2阻害薬による糖尿病新規薬物療法」
https://doi.org/10.11441/shinshumedj.63.9
※5)J-STAGE「日本薬理学雑誌 SGLT2阻害による尿細管の変化と腎臓保護作用」
https://doi.org/10.1254/fpj.21005
※6)J-STAGE「心臓 SGLT2阻害薬と心不全予防」
https://doi.org/10.11281/shinzo.52.19
※7)くすき内科クリニック「SGLT2阻害薬」
https://kusuki-clinic.com/sglt2%E9%98%BB%E5%AE%B3%E8%96%AC
※8)小金井つるかめクリニック「ブログ 糖尿病薬物治療その3:SGLT2阻害薬について」
https://koganei.tsurukamekai.jp/blog/dm_sglt2.html
※9)公益社団法人 福岡県薬剤師会「質疑応答 SGLT2阻害薬は、どのくらい体重が減少するか?(一般)」
https://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/_1635.html?blockId=39505&dbMode=article
※10)小金井つるかめクリニック「ブログ 糖尿病薬物治療その1:メトホルミンについて」
https://koganei.tsurukamekai.jp/blog/dm_metformin.html
※11)徳洲会グループ「腎臓の病気:腎盂腎炎|病気の治療」
https://www.tokushukai.or.jp/treatment/internal/nephrology/jinujien.php
※12)厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル アナフィラキシー」
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1h01.pdf
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