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サクセンダとは?期待できる効果から使い方・副作用・購入方法など注意点まで徹底解説

最終更新日:

サクセンダは、GLP-1受容体作動薬に分類されている自己注射薬です。有効成分に食欲を抑える働きがあり、ダイエット効果が期待されています。このコラムでは、サクセンダを適切に使用するために覚えておきたい効果や打ち方、副作用など危険性についてご紹介。サクセンダの購入方法や理想のダイエットを目指すポイントも解説しますので、ぜひご参考にしてください。

目次※知りたい情報をクリック

サクセンダとは?

サクセンダとは、有効成分「リラグルチド」を含有し、
食欲抑制の効果が期待できる注射薬です。

サクセンダは、有効成分「リラグルチド」を配合した注射型のGLP-1受容体作動薬です。。有効成分には、過剰な食欲を抑える効果が期待できます。

GLP-1受容体作動薬とは、人間の体内に存在するホルモン「GLP-1」が持つ血糖値を下げる働きを、体の外から補う医薬品です。いくつかのGLP-1受容体作動薬は、日本で2型糖尿病治療薬として承認されています。

サクセンダは、日本では未承認の医薬品ですが、アメリカの米国食品医薬局やヨーロッパ医薬品許可当局では、肥満症に適応する医薬品として認可されています。実際に、アメリカなどでは、BMI30以上など一定の基準を満たす肥満症の人のみ適応されている例も。

【参考】GLP-1受容体作動薬とは

血糖値を下げる働きを担うホルモン「GLP-1」を、体の外から補う薬

(※1)

サクセンダとビクトーザの違いは?

サクセンダ ビクトーザ
日本国内での承認 なし あり(2型糖尿病治療薬として)
有効成分 リラグルチド リラグルチド
形状 注射薬 注射薬
1回あたりの投与量 0.6〜3.0mg 0.3〜1.8mg

ビクトーザは、サクセンダと同じ「リラグルチド」を有効成分として配合した注射薬です。ビクトーザの有効成分には、血糖値を下げて食欲を抑制する効果が期待できます。サクセンダの方が1回あたりの投与量が多く設定されているのが大きな違いです。

ビクトーザは、日本国内で2型糖尿病治療薬として承認されている医薬品です。中には、ビクトーザをダイエット目的で使用する医療機関も。しかし、日本でビクトーザの肥満症治療の承認は下りていないため、ダイエットに使いたい場合は自由診療で受ける必要があります。

(※1、2)

サクセンダとリベルサスの違いは?

サクセンダ リベルサス
日本国内での承認 なし あり(2型糖尿病治療薬として)
有効成分 リラグルチド セマグルチド
形状 注射薬 内服薬
1回あたりの使用量 0.6〜3.0mg 3・7・14mg

リベルサスは、日本で2型糖尿病治療薬として承認が下りている内服薬です。有効成分「セマグルチド」を含んでおり、過剰な食欲を抑制して食事量を減少させる効果が期待できます。サクセンダと同じGLP-1受容体作動薬に分類される医薬品です。

リベルサスは内服薬であるため、サクセンダのように注射の使い方を覚える必要がない点に違いがあります。ただ、リベルサスは、起床時など胃が空の状態で服用しないと効果が発現しにくいデメリットもあるので注意が必要です。

(※1、3)

サクセンダに期待できる効果

  • インスリンの分泌を促す
  • 食後の急激な血糖値の上昇を抑制する
  • 食欲を抑制する

サクセンダの有効成分「リラグルチド」には、人間の体にもともと存在するホルモン「GLP-1」の働きを体外から補う効果が期待できます。

GLP-1は、食べ物が小腸を通過する際に分泌。膵臓へ血糖値の上昇を知らせて、血糖値を低下させるホルモン「インスリン」の分泌を促します。

インスリンの分泌を促進すると同時に、食欲を抑える働きが発現。結果的に食事の摂取量を減らすことにつながり、体重減少効果が期待できます。

【こんな人におすすめ!】

  • 過度な運動や食事制限が苦手な人
  • 自己注射薬に抵抗がない人

(※1、4、5)

サクセンダの効果はいつから発現する?

一般的には、サクセンダの注射を始めてから4週間ほどで少しずつ効果が発現するといわれています。投与開始から1〜2カ月程度で体重減少効果が感じられる場合も。

サクセンダの効果が現れるタイミングや、期待できる効果の度合いは個人差があります。日頃の食生活や運動習慣によっては、思い通りの効果が期待できない可能性もあるので注意が必要です。

(※6)

サクセンダの打ち方・保管方法

1:手指を清潔にし、サクセンダペンであることを確認する
2:注射針を取りつける
3:注入ボタンを押して中身がきちんと入っていることを確認する
4:医師に指示された用量に設定する
5:注射部位を消毒後、皮膚をつまんで注射する
6:注射針を取り外し、キャップをする

サクセンダは、必ず医師の指導・指示や使用説明書の内容に従い、正しい手順で使用してください。

サクセンダを使用する前に必ず手を洗い、注射部位の消毒を行いましょう。一度使った注射針は再度使用してはいけません。

サクセンダの1回あたりの使用量は、患者さまの体質や状態を考慮して医師が判断します。医師に指定された用量を1日1回、腹部・太もも・上腕のいずれかの部位に注射しましょう。

サクセンダを使用する際の注意点

  • 手指を清潔にしてから使用する
  • 1日1回使用する
  • 毎回新しい針を使用する
  • 注射する位置は毎回変える
  • 筋肉や静脈には注射しない
  • サクセンダの針やペンを他人と共有しない

サクセンダは自己注射薬であるため、他の人と針やペンを共有すると、重大な病気に感染するリスクがあります。リスクを避けるため、針は毎回新しいものを使用してください。

また、毎日同じ部位に注射すると、皮膚が固くなる可能性があります。注射する部位を毎回変えた方がよいでしょう。筋肉や静脈に注射すると、神経を傷つけたり大量出血につながったりする恐れがあります。必ず皮膚をつまんでから注射しましょう。

(※1、7)

サクセンダを打ち忘れてしまったときは?

サクセンダを打ち忘れても、2回分をまとめて投与してはいけません。

サクセンダを注射し忘れた場合は、その日の使用はやめて、翌日から通常通り1回分の注射をしてください。打ち忘れたからといって、2日分をまとめ注射するのはNGです。

2日分を続けて使用すると、思わぬ副作用のリスクが高くなる可能性も。もし、3日以上注射が空いてしまった場合は、医師にサクセンダの使用を再開しても問題ないか相談しましょう。

(※8)

サクセンダの正しい保管方法

  • 未使用のサクセンダは冷蔵庫で保管する
  • 直射日光があたる場所や過度な高温・低温な場所を避ける
  • ゴミや汚れ、水などがない場所に保管する
  • 使用開始から30日以内に使い切る

サクセンダは未使用の場合、必ず冷蔵庫で保管しましょう。1度でも使用しているものは常温保存できます。ただし、直射日光があたる場所や、極度の高温・低温の場所では、薬剤が変質する可能性があるので注意が必要です。

また、サクセンダを冷凍すると中の薬剤が変質する恐れも。冷蔵庫の温度管理にも気をつけましょう。サクセンダは、体内に薬剤を注入する注射薬であるため、汚れやほこりにも注意が必要です。

【危険性は?】サクセンダの副作用・禁忌・併用

サクセンダは注射型の医薬品であるため、サプリメントや健康食品に比べると副作用のリスクもあります。適切に使用するために、考えられるリスクを正しく理解しておきましょう。

なお、体質や併用している医薬品によっては、サクセンダを使用できない可能性も。服薬中の薬や治療中の疾患がある場合は、事前に医師に相談してください。

主な副作用
・低血糖
・消化管症状(嘔吐、吐き気、下痢、便秘など)
・注射部位の発赤、かぶれ、かゆみ ほか

サクセンダの主な副作用として、嘔吐や吐き気、下痢、腹部の不快感などの消化管症状があります。注射薬であるため、注射した部位にかゆみやかぶれなどの皮膚症状が現れるケースも。肌が弱い方は注意が必要です。

また、サクセンダが分類されているGLP-1受容体作動薬は、比較的低血糖を起こしにくい医薬品ですが、リスクはゼロではありません。低血糖を放置すると意識消失にもつながる可能性もあります。強い空腹感や冷や汗などの症状が現れたら、ブドウ糖を摂るなどの対策が必要です。

(※1)

サクセンダの禁忌・使用に注意が必要な人

禁忌 使用に注意が必要な人
・甲状腺髄様がんを患っている人
・多発性内分泌腫瘍症2型を患っている人
・含有成分にアレルギーがある人
・妊娠中・または妊娠の予定がある人
・小児、高齢者
・自分や家族が甲状腺髄様がんを患っている人
・自分や家族が多発性内分泌腫瘍症2型を患っている人
・胃不全麻痺など胃に重度の障害がある人
・2型糖尿病患者(他のGLP-1受容体作動薬を使用している人)
・腹部手術の経験がある人
・腸閉塞の既往歴がある人
・膵臓・肝臓・腎臓に障害がある人
・うつ病や自殺念慮などを経験したことがある人
・授乳中の人

サクセンダは、甲状腺関連のがんを発症している人や、多発性内分泌腫症2型(甲状腺関連のがんの発症リスクを上げる遺伝性症候群)を患っている人は使えません。

また、胃腸や膵臓、腎臓などに問題がある場合も、サクセンダの副作用リスクが高まる可能性があります。禁忌や使用に注意が必要な人に当てはまる場合は、サクセンダの使用前に必ず医師に相談してください。

サクセンダと他の薬の併用について

併用に注意が必要な人
・他のGLP-1受容体作動薬(ビクトーザ、リベルサスなど)を使用している人
・他の糖尿病治療薬・インスリン製剤・SU剤を使用している人
・その他の疾患の治療薬やサプリメントを使用している人

サクセンダと同じGLP-1受容体作動薬や、その他の糖尿病治療薬などをしている場合は、必ず医師に相談しましょう。他のGLP-1受容体作動薬や糖尿病治療薬をすでに使っている場合、薬の作用が重複するため、低血糖のリスクが高まる可能性があります。

また、より適切にサクセンダを使用するためにも、別の疾患の治療薬や普段から飲んでいるサプリメントなどがある場合も、必ず事前に医師に相談してください。

【通販・個人輸入は不可?】サクセンダの購入方法

サクセンダは、信頼のおける医療機関で医師の診断のもと処方してもらいましょう。

サクセンダを購入したい場合は、必ず医療機関を受診し、医師に診断・処方してもらいましょう。

万が一通販サイトで販売されていても、購入してはいけません。通販サイトの中には、偽物や粗悪品が販売されていたり、個人輸入した医薬品を使用して健康被害が起きたりする事例もあります。適切にサクセンダを使用するために、通販での購入や個人輸入は控えましょう。

サクセンダの処方は保険適用外

サクセンダは、日本において未承認の医薬品であるため、購入費用は保険適用外です。サクセンダを医療機関で医師の診断のもと処方してもらったとしても、費用を全額自己負担する必要があります。

医療機関によって診療費、薬の金額が異なるので、事前に費用について確認するのがおすすめです。

サクセンダを使用しても痩せない場合は?

サクセンダは、食欲を抑制して食事量を減らすことから、ダイエット効果が期待できる医薬品です。しかし、サクセンダを使用したからといって、必ずダイエットに成功するわけではありません。

ダイエットに成功できない場合に考えられる理由と、その対処法についてご紹介します。

サクセンダの使用だけでダイエット成功は難しい

サクセンダを使っているだけでは、理想通りのダイエット効果を得るのは難しいといえます。使用することで食欲低下が見込めますが、もともとの食事量が多い場合はダイエット効果も限定的なものとなる可能性が。

サクセンダの使用を継続するとともに、適度な運動を行ったり栄養バランスのよい食事に変えたりなど、生活習慣の改善を並行して実践することが重要です。

医師に相談し別の薬に変更する手段もある

医師の指示通りにサクセンダを使用し、生活習慣を改善しても変化を感じられない場合は、薬を変えることも選択肢の1つです。医療機関によっては、サクセンダとは別のGLP-1受容体作動薬やその他のダイエット効果が期待できる医薬品を扱っている場合もあります。

サクセンダを使ったダイエットがうまくいかなかった場合は、イースト駅前クリニックのメディカルダイエット外来への受診がおすすめです。

イースト駅前クリニックのメディカルダイエット外来

イースト駅前クリニックでは、注射タイプのサクセンダ以外にも内服タイプのGLP-1受容体作動薬「リベルサス」や、尿中に糖を排泄するSGLT2阻害薬などの医薬品を取り扱っています。

患者さまの体質や状態を医師が診断し、一人ひとりにあった肥満症の治療プラン、薬の処方をご提案。自己注射に抵抗がある方や、薬の服用によりできる限り無理なくダイエットを成功させたい方は、ぜひイースト駅前クリニックのメディカルダイエット外来にご相談ください。

【イースト駅前クリニックで扱う肥満治療薬】

薬の種類(約1カ月分) 投与方法 価格(税込)
GLP-1受容体作動薬 リベルサス 3mg 30錠 内服(毎日) 6,600円
リベルサス 7mg 30錠 15,180円
リベルサス 14mg 30錠 28,050円
SGLT2阻害薬 30錠 内服(毎日) 15,840円
医療用漢方(防風通聖散) 防風通聖散 3.75g 56包 内服(毎日) 4,950円

サクセンダに関するQ&A

サクセンダの使用にあたって、気になる疑問点をQ&A形式でまとめています。ダイエットを検討中の方は、ぜひここで不安を解消しましょう。

Q.サクセンダの効果は使用をやめても継続する?

A.継続しません。

サクセンダは、使用している間のみ食欲抑制などの効果が期待できます。使用をやめると、抑えられていた食欲ももとに戻るため、食生活や運動習慣を見直していない場合はリバウンドする可能性が。

理想の体型維持を目指すためには、サクセンダの使用とともに運動や食事など生活習慣の改善も大切です。

Q.サクセンダに危険性はある?

A. 割合は少ないものの、重篤な副作用のリスクがあります。

ごくまれに、重篤な副作用として甲状腺腫瘤を引き起こす可能性があります。甲状腺に関連する疾患を抱えている場合は、サクセンダの使用前に医師に相談することが大切です。

中には、膵炎や胆石症、腎不全、低血糖などがみられることも。腹部の激しい痛みや震え・冷や汗・脱力感、嘔吐や下痢が続くなど体調に異常がある場合は、すぐにサクセンダの使用をやめて医療機関を受診してください。

(※1)

Q.サクセンダの購入費用はいくら?

A.医療機関によって異なりますが、1本あたり25,000〜50,000円ほどです。

サクセンダは日本で未承認の医薬品であるため、保険は適用されません。費用を全額自己負担する必要があるので、自己負担額はやや高額です。

医療機関によって詳しい金額は差がありますが、サクセンダ1本あたり25,000〜50,000円ほどかかります。費用とあわせて信頼のおける医療機関であるか確認し、受診しましょう。

Q.サクセンダの効果が感じられない人の特徴は?

A.生活習慣の改善が十分でない人があげられます。

サクセンダを使用するだけで、今までの生活習慣を何も改善していない場合、期待できるダイエット効果が不十分になる可能性があります。

サクセンダは、あくまでもダイエットを補助するためのもの。サクセンダの使用と同時に、食生活の見直しと運動習慣を身につけることが重要です。

ダイエットを成功させたいならメディカルダイエットを選択肢に!

サクセンダは、GLP-1受容体作動薬に分類される自己注射薬です。有効成分には、食欲を抑制して食事量を減少させ、ダイエットにつなげる効果が期待できます。正しい使い方でサクセンダを使用し、食事や運動など生活習慣の見直しも行うことで、理想のダイエットを目指せるでしょう。

イースト駅前クリニックでは、サクセンダ以外のGLP-1受容体作動薬も取り扱っています。内服薬による肥満症治療を提供する「メディカルダイエット外来」を開設。患者さま一人ひとりにあった治療プランをご提供いたしますので、無理なくダイエットを目指したい方はご相談ください。

参考URL

※1)Prescription Weight-Loss Medicine|Saxenda®️(liraglutide) injection 3mg
https://www.saxenda.com/

※2)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「リラグルチド(遺伝子組換え)ビクトーザ皮下注 18mg 患者向医薬品ガイド」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/2499410

※3)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「セマグルチド(遺伝子組換え) リベルサス錠 患者向医薬品ガイド」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/2499014

※4)厚生労働省「新規作用機序の糖尿病治療薬(DPP-4阻害剤およびGLP-1受容体作動薬)の安全対策について」
https://www.mhlw.go.jp/www1/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/275-1.pdf

※5)北海道大学学術成果コレクション HUSCAP
「(2) GLP-1受容体作動薬 (III. 糖尿病治療薬に関する最近の話題 3. インクレチン関連薬)」
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/78867

※6)Liraglutide for weight management: a critical review of the evidence
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5358074/

※7)Prescription Weight-Loss Pen Instructions|Saxenda®️(liraglutide) injection 3mg
https://www.saxenda.com/about-saxenda/how-to-use-the-pen.html

※8)Dosing Schedule for Saxenda®️|Saxenda®️(liraglutide)injection 3mg
https://www.saxenda.com/about-saxenda/dosing-schedule.html

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